ここ数年でバスケットボールに対する考え方が変わってきました。おそらく、歳を重ねたこと、経験、違った価値観に触れる、そして違った土地に来るということが影響してるのでしょう。
若い頃は個人の1on1、派手なプレー、得点などの数字が気になるのが普通ではないでしょうか?しかし、今はチームとして、5人の力を最大限に引き出すにはどうすればよいか?どう修正していくか?そしてディフェンスの欠陥をつぶしていくことですね。
去年の10月某日、私はUCLAのプレスカンファレンスルームに居ました。もちろんUCLAで4年目のコーチを務める、ベン・ホーランドコーチのコーチングセミナールを受講するためです。1日の前半を講義に使い、午後からは実際に選手の練習を見学するという内容でした。歴代のコーチ、ジム・へリック氏のトークなどもあり、とても有意義に過ごせた一日になったことは言うまでもありません。
ホーランドコーチはもともとビッグイーストカンファレンスのピッツバーグ大で成功を収めており、激しいマンツーマンディフェンスで有名なディフェンスの哲学者でもあります。彼曰く、全ての球技でディフェンスができるチームがチャンピオンになれる。例えば、NFLではスティーラーズ、NBAではスパーズやピストンズ、つまりディフェンスのできるチームが勝ち残れるわけです。野球においてもピッチャーが重要なのは言うまでもありません。
そして現在、コーチは当初の予定通りUCLAを3年で再建し、去年はNCAAトーナメント準優勝、今年は現在全米ランキング3位で優勝候補とも呼ばれています。そのチームが変貌したのは、フィジカルで徹底したマンツーマンディフェンスが改善されたことにあります。また、これをポジションディフェンスとも呼んでいます。
最初に、チームを改善するのに幾つかの疑問を投げかけたいと思います。
→試合のビデオを録画していますか?
→そのテープをチェックしていますか?
→スコアではなくスタッツを記録していますか?
→スタッツをレビューしていますか?
→練習でもスタッツを記録していますか?
→負けた試合を研究していますか?
→その結果を修正(改善)していますか?
→チームはトーカティブですか?
→チームはディフェンスをしていますか?
これらはチームを見直す上で手のつけられることです。もちろんヘッドコーチ、アシスタントコーチ、技術トレーナなら実行すべきでしょう。今回はまずビデオを撮ることの重要性を考えましょう。
ビデオを録画することには2つの重要点があります。1つ目は、各プレーヤーに自分自身を客観的に見させることです。コーチなどにテクニカルな指導を受けることは多々あると思いますが、実際に言葉だけで理解することは簡単ではありません。しかし、視覚的に自分の動きを見ることで、言葉がイメージとして湧きやすく、自分の成功した事、失敗した事が顕著に理解できるでしょう。2つ目は、チーム全体として見ることです。なぜこの場面でこのプレーは失敗したのか?なぜこの場面でこのプレーは成功したのか?チームで議論の場を持つことも重要です。また、次回説明しますが、スタッツを集計するにはビデオが最適です。ビデオをチェックすることが、チームの修正、ベンチワークなど、全てを理解する上で重要になってきます。敗退したチームが新聞で述べるコメントにも、頻繁に「帰ってテープをチェックします。」という言葉を散見します。
最後に、1回でこの内容をカバーするのにはあまりにも膨大で動的な情報量ですので、今後随時更新していきます。ご覧になられてる方は是非、ご意見ご批判などもいただければ幸いです。議論の場として、バスケットボールの知識を高めていければ何よりです。